気まぐれあの子は猫系女子っ!!【完結】



「最近ね、眠れないの。昨日も眠れなかった……」

 弱々しく含みがあるような言い方に、今どんな表情をしているのかを声から感じたままに連想する。

 きっと儚く、寂しそうな顔をしていると思う。

 しばらく間が空き、また話し始める。

「なんでかな……ヒトって誰かを好きになると臆病になっちゃうんだね」

 ドクンッ ドクンッ

 心臓が嫌な音を立てて激しく脈打つ。



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