気まぐれあの子は猫系女子っ!!【完結】
いや、元々はただ儚かった。
少し間違えれば壊れてしまいそうなほど、儚い天使だった。
だけど本当は、壊れてしまいそうなほど弱々しくて、何よりも繊細で素直じゃない猫みたいな愛らしい子。
「本当はっ…話したいんだよっ……だけどっ…嫌われるのが恐くてっ……」
本当なら今すぐにでも抱き締めたい。
だけど、寝ているという設定になってしまった以上、そんなことはできない。
俺たちはバカなのかもな。
お互いを想い合い過ぎて、本当のところが見えなくなっていたんだ。
好きだなんて伝えなくても、いつもお互いに全面に好きだと示していたのに、全くお互いに気付かなかった。
本当にバカだ。