気まぐれあの子は猫系女子っ!!【完結】
体調を崩して倒れてしまったときに、保健室に抱き抱えて運んでくれたのは上田だった。
彼が疲れて眠っていたときに、私は保健室のベッドの上で泣きじゃくった。
自分が情けなくて、優しさに甘えているのが悔しくて……。
好きだと伝える勇気がなくて。。
眠っていれば伝えられるけど、面と向かって伝えることはできない。
私たちは、すっかり見慣れた家路を辿り家へとゆっくり足を進めていた。
「日高はさ、アイスはバニラとチョコどっちが好き?」
今の私は他愛もない話をしながら帰るのが一番の楽しみになっていた。