気まぐれあの子は猫系女子っ!!【完結】



 元々静かな病室が余計に静かになってしまった。
 今の状況に効果音をつけるとすれば、『シーン』というのが最も適当だと思うほど、誰も口を開けようとはしない。


 そうしていると医者が入ってきて、精密検査をすると言ってきた。



 その検査結果は衝撃的なものだった。


「記憶・・・喪失・・・・・・?」

「えぇ。一時的なものだとは思いますが・・・・・・。」

「そうですか・・・・・・。」


 私が記憶喪失・・・・・・。
 『そんなはずはっ!』とか言いたかったけれど、そうだとすればつじつまが合うんだ。
 私が彼 上田優生を知らなくて、未歩が彼を知っていることも。
 彼が私の彼氏だと言うのも。
 未歩が彼を私の彼氏だと言うのも。



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