気まぐれあの子は猫系女子っ!!【完結】



「記憶喪失とはキツいね・・・・・・。」


 私たちは病室に戻っていた。


「う~ん・・・・・・。」

「だってさ、大すっ・・・ふぐっ」


 未歩の口が大きな男の人の手によって覆われた。


「未歩、それ以上言うんじゃねーよっ」

「ごめん・・・・・・。」


 未歩の口を覆ったのは、検査中に“目覚めた”からと駆け付けてくれた進くんだった。
 そんな進くんの横には私の彼氏だという上田優生くんがいる。
 私から一番遠い場所。


 まるで私を避けるように・・・・・・。


 検査結果を聞いたあとからずっと、うつ向いて何かをずっと考えていて、口を全く開いてはくれない。


「優生、元気だせって!お前の取り柄なんて元気くらいだろっ?」

「あぁ、そうだな・・・・・・。」

「「「「・・・・・・。」」」」


 暗い、果てしなく暗いっ!
 まぁ、私のせいなんていうのはよくわかってはいるんだけどね。



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