気まぐれあの子は猫系女子っ!!【完結】
これから歩む道……【side 優生】
『記憶喪失』
その言葉に俺は衝撃を受けたんだ。
俺の愛してやまないなぁは、俺のことをすっかり忘れてしまって、今は迷惑だと言われるほどに遠くなってしまった。
そんな空気に耐えられなくなって病院の屋上にきていた。
あ~ぁ・・・・・・。
もう、どうすればいいかなんて全くわからねーや。
俺はなぁが好きで好きで堪らないけれど、なぁは俺のことを好きじゃない。
むしろ迷惑がってる。
でも俺は記憶が戻ってくるかもしれないから近くにいたいんだ。
医者も一時的なものだからと。
大体、なんで俺との記憶だけ全部無くしちゃったんだよ?
そんなに俺との思い出が最悪だったのかよ?
それとも、
自惚れかもしれねーけどさ、
・・・・・・あの皮肉な惨劇の中も俺のことを考えてたわけ?