黄昏に香る音色
ゆうの小さな呟きは、
明日香には、聞こえなかった。
「あたし…音楽やってるの」
明日香は、ゆうを見ないで、強い口調で言った。
「音楽?」
「うん…」
明日香は、こくりと頷いた。
「あんまり…興味ないかな?」
心配気に、明日香はちらっと、ゆうの方を見た。
「あるよ。音楽は、好きだ」
ゆうの言葉に、明日香は笑顔になる。
「本当に?」
ゆうは、頷き、
「どんな音楽を、やってるの?」
明日香は、手摺りから体を離し、ゆうに体を向けた。
「ジャズ!トランペットをやってるの!ジャズって…マニアックかな?」
「ジャズは聴くよ。ボーカルだけど……確か、トランペットもよかった」
「誰を聴くの?」
「安藤理恵」
ゆうの言葉に、明日香は驚いた。
「安藤理恵!」
思わず、声を荒げた。
「聴いたことがないの!聴いてみたい!」
KKで名前が出た時、聴きたいと思ったけど、
恵子からは、何となく借りにくかった。
「聴いてみたいの?」
「うん」
「明日…土曜日だけど…。何とかして、渡すよ。夕方までは、いないからね」
「明日…土曜日か…」
明後日は、日曜日。
日曜日のことは、言えなかった。
悪いことをするようで、胸が痛んだ。
明日香には、聞こえなかった。
「あたし…音楽やってるの」
明日香は、ゆうを見ないで、強い口調で言った。
「音楽?」
「うん…」
明日香は、こくりと頷いた。
「あんまり…興味ないかな?」
心配気に、明日香はちらっと、ゆうの方を見た。
「あるよ。音楽は、好きだ」
ゆうの言葉に、明日香は笑顔になる。
「本当に?」
ゆうは、頷き、
「どんな音楽を、やってるの?」
明日香は、手摺りから体を離し、ゆうに体を向けた。
「ジャズ!トランペットをやってるの!ジャズって…マニアックかな?」
「ジャズは聴くよ。ボーカルだけど……確か、トランペットもよかった」
「誰を聴くの?」
「安藤理恵」
ゆうの言葉に、明日香は驚いた。
「安藤理恵!」
思わず、声を荒げた。
「聴いたことがないの!聴いてみたい!」
KKで名前が出た時、聴きたいと思ったけど、
恵子からは、何となく借りにくかった。
「聴いてみたいの?」
「うん」
「明日…土曜日だけど…。何とかして、渡すよ。夕方までは、いないからね」
「明日…土曜日か…」
明後日は、日曜日。
日曜日のことは、言えなかった。
悪いことをするようで、胸が痛んだ。