黄昏に香る音色
里美は、高橋の隣で、いっしょに選んでいる。

(仲良いのね)

明日香が少し、ほっとした時、

「これ、どうかな?こ、香月さん。俺に、似合うかな?」

三島という男が、視界の端から現れ、明日香に寄り添ってくる。

明日香は退きながらも、頷き、

愛想笑いを浮かべ、

「とっても…」

三島から、少し離れた。

にやにや異常に笑う三島の相手も、疲れる。

シューズが決まり、やっと終った。

「おまたせ」

高橋が、明日香に向かって言った。

「上に、楽器店あるから…いこうか」

高橋の言葉に、驚く明日香。

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