黄昏に香る音色
明日香は、

しばし、優一を見つめてしまう。

瞳の奥底を、探るように。

優一は、そんな明日香に、首を傾げた。

その時、校内にチャイムが鳴り響き、廊下内が慌ただしくなる。

優一は、すぐに、教師の顔になり、

「大丈夫なんだね?じゃあ、授業があるので、失礼するよ」

明日香の視線から、逃げるように、

優一は、次の授業のある教室に、消えていった。

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