黄昏に香る音色
明日香は、誰もいないベンチに、座り込んだ。

明日香の頬を、自然に、涙が流れた。

もう夕陽は、完全に…向こう側に沈んだ。

明日香は、ベンチにうずくまり、声をださずに、泣いた。

皮肉にも、

夕陽と交代した暗闇が、

明日香の涙を、隠してくれた。

だけど、

それは、単なる気休めにもならなかった。


< 135 / 456 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop