黄昏に香る音色
そんなことがあると、

次の日は、すぐに…打ち解ける思ったけど、



照れ笑いを浮かべながら、また軽く頭を下げ、あたしはすぐにドアの方に、顔を向ける日々は、続いた。

少し違うのは、ゆうも軽く会釈をするようになったことだ。

そして、2週間後、照れ笑いを浮かべるあたしに、ゆうはいつもと違う行動に、出た。

「おはよう」


その言葉に、あたしはすぐに反応できなかった。

「え?」

思わず、ゆうの方を見た。

ゆうと目が合う。

じっと見つめるゆうの姿に、頭が真っ白になるけど…言わなきゃいけない言葉くらい…わかった。

「お、おはよう…」

ちゃんと言ったつもりだったけど…もの凄くか細い挨拶に、なってしまった。



この時は、気付かなかったけど…

ゆうもまた、あたしと同じくらい緊張していたのだ。

照れ屋の二人。

それを、あたしが理解するのは…もっと先の話だ。
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