黄昏に香る音色
まだ好きだと…

ゆうにも告げてなかった。


それを周りに知られ、笑い者になった。

ただ好きで、ただ…ゆうを見ていたかっただけなのに……。


ストーカーという言葉と、

好きという気持ちを笑われたことが、

あたしの心をボロボロにした。


意識をしていなかったが、廊下を走っていたあたしは、

無意識に、渡り廊下の前に来ていた。

入り口まで来て、あたしの足は止まった。


動かなかった。

行けない。

行けない……。

あたしは、もう

あそこにいけない。

渡り廊下の前で、崩れ落ち…あたしは泣いた。


あたしは、汚れてしまった。


あなたのストーカーという汚れた色を、塗られてしまった。

こんなあたしが、そばにいたら……

あなたまで、汚れてしまう。
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