黄昏に香る音色
渡り廊下の事件から、
数日が過ぎた。
サッカーの部のエースである高橋は、
学校側の判断により、厳重注意だけで終わった。
しかし、浅倉と滝川…特に、里美の父親が、学校に乗り込んできたことにより、
がらっと、学校側の対応が変わり…しばらくは、高橋に、監視がつくことになった。
授業が終わり、
音楽室に向かおうとした明日香を、
止める人物がいた。
麻里亜だ。
「少しいいかな」
麻里亜に、呼ばれるなんて、初めてだ。
警戒する明日香に、
「心配しなくていい。あたししかいないから」
麻里亜は、先に歩きだした。
少し思い詰めたような麻里亜の様子に、
明日香は、ついていくことにした
「本当は、有沢さんとも話したいんだけど…あの子とは合わないから。多分、犬猿の仲ね」
着いたのは、体育館の裏のベンチだった。
夕陽に照らされたベンチ。
「こんなこというのは、おかしいんだけど…」
麻里亜は振り返り、明日香を見、
「あの人のこと、許してほしいの」
数日が過ぎた。
サッカーの部のエースである高橋は、
学校側の判断により、厳重注意だけで終わった。
しかし、浅倉と滝川…特に、里美の父親が、学校に乗り込んできたことにより、
がらっと、学校側の対応が変わり…しばらくは、高橋に、監視がつくことになった。
授業が終わり、
音楽室に向かおうとした明日香を、
止める人物がいた。
麻里亜だ。
「少しいいかな」
麻里亜に、呼ばれるなんて、初めてだ。
警戒する明日香に、
「心配しなくていい。あたししかいないから」
麻里亜は、先に歩きだした。
少し思い詰めたような麻里亜の様子に、
明日香は、ついていくことにした
「本当は、有沢さんとも話したいんだけど…あの子とは合わないから。多分、犬猿の仲ね」
着いたのは、体育館の裏のベンチだった。
夕陽に照らされたベンチ。
「こんなこというのは、おかしいんだけど…」
麻里亜は振り返り、明日香を見、
「あの人のこと、許してほしいの」