黄昏に香る音色
明日だ。
緊張しだした里美は、さっさと帰った。
明日香は、いつものようにダブルケイに向かった。
扉を開けると、
カウンターに和美がいた。
「お久しぶりね。明日香ちゃん…あなたを待ってたのよ」
和美は、満面の笑みで、明日香を迎えた。
「お久しぶりです。この前は、ありがとうございました。CDまで頂いて…」
明日香は、頭を下げた。
「いいのよ。あれくらい」
カウンターの奥に、啓介がいた。
「早く座ったらどう?」
和美の前で、立ちすくんでいた明日香が座ると、
和美は、音楽祭のプログラムを見せた。
「あなた達…最後にでるのね」
「はい」
明日香は、力強く頷いた。
和美は、じっと明日香の目を見つめてから…カウンターの中にいる恵子の方を見て、
「決めたは、ママ。あたし、最後から、2番目に歌う」
「何だって!」
和美の言葉に、啓介が反応した。
「別にいいじゃない。どこで歌っても」
和美は、クスッと笑った。
「プロのお前が、歌った後にだぞ!」
和美に詰め寄る啓介に対して、
恵子が言った。
「別にいいんじゃない」
「母さん!明日香ちゃんが、不利になるだけだろ」
「そんなことないわよね。明日香ちゃん」
恵子は、明日香にきいた。
明日香は、深く頷いた。
「大丈夫です」
今度は和美が、明日香を見、
「大した自信ね」
明日香はカウンターから立ち上がり、真っすぐに和美を見つめて、口を開いた。
「伝えたいことがあります」
緊張しだした里美は、さっさと帰った。
明日香は、いつものようにダブルケイに向かった。
扉を開けると、
カウンターに和美がいた。
「お久しぶりね。明日香ちゃん…あなたを待ってたのよ」
和美は、満面の笑みで、明日香を迎えた。
「お久しぶりです。この前は、ありがとうございました。CDまで頂いて…」
明日香は、頭を下げた。
「いいのよ。あれくらい」
カウンターの奥に、啓介がいた。
「早く座ったらどう?」
和美の前で、立ちすくんでいた明日香が座ると、
和美は、音楽祭のプログラムを見せた。
「あなた達…最後にでるのね」
「はい」
明日香は、力強く頷いた。
和美は、じっと明日香の目を見つめてから…カウンターの中にいる恵子の方を見て、
「決めたは、ママ。あたし、最後から、2番目に歌う」
「何だって!」
和美の言葉に、啓介が反応した。
「別にいいじゃない。どこで歌っても」
和美は、クスッと笑った。
「プロのお前が、歌った後にだぞ!」
和美に詰め寄る啓介に対して、
恵子が言った。
「別にいいんじゃない」
「母さん!明日香ちゃんが、不利になるだけだろ」
「そんなことないわよね。明日香ちゃん」
恵子は、明日香にきいた。
明日香は、深く頷いた。
「大丈夫です」
今度は和美が、明日香を見、
「大した自信ね」
明日香はカウンターから立ち上がり、真っすぐに和美を見つめて、口を開いた。
「伝えたいことがあります」