黄昏に香る音色
だけど…いいことばかりじゃない。

疲れがたまったのか…明日香は、ここしばらく、体調がおかしかった。

早めに、病院にいくことにした。

異国の地だ。体調管理は、一番大切だ。

この辺りは、よくわからないので、サミーの奥さんといっしょにいくことにした。




涙は、手紙を読んだ日に流し終えた。

朝まで泣いた。

もう泣きたくても、涙がでないくらいに。

体がだるい。

疲れたのだろう。

今、倒れるわけにはいかない。


明日香は、病院に向かった。



診察後、病院から出ると、啓介から、携帯に電話があった。

「大丈夫か!」

啓介の心配そうな声。

恵子のことがあったから、過剰に心配している。

「大丈夫よ。まだ、検査結果はでないけど」

「いつ出るんだ?」

「来週よ」

「来週って…」

そう来週は、グラミー賞発表だ。

「大丈夫よ。絶対でるから」

明日香は、電話を切ると、ガッツポーズを取った。

元気を、振り絞らなければ。

来週。

長かった…この国の生活も終わる。

日本へ帰るのだ。

恵子のもとへ。
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