黄昏に香る音色
日本へ帰る日。

空港には、たくさんの人々が集まった。

「ここに、ずっといたらどうだ?明日香」

サミーが、寂しそうに明日香に言った。

明日香は、首を横に振り、

「待ってる人がいるから」

「大切な人なのか?」

明日香は頷く。

「とっても大切な人」

「そうか…」

サミーは、明日香をぎゅっと抱き締めた。

「いつでも、戻っておいで…もうお前は、俺達の家族だ」

「ありがとう」

涙を流しながら、明日香は深く頷いた。



アメリカ…。

この国も、大切な場所になった。

(また、いつか歌いにくるからね)


明日香達は、日本へと帰って行った。




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