黄昏に香る音色
街中の小さなカフェ。

今日は、何組かのバンドが特別に演奏する。

幸子とゆうは、ユニットを組み、

順調に、活動を続けていた。

緊張している幸子に、

そっとゆうはキスした。

「大丈夫だよ」

幸子はゆうを見つめ、優しく頷いた。


今日は店に、幸子の母と兄が来ていた。

幸子達の出番が来た。


幸子達は、簡易ステージに上がる。

幸子は、

母と兄の方に向かって、頭を下げた。

母が泣いていた。

家出してから数年。

行方も知らなかった娘。

まだ今は、話すことはできないけど、

いつかは…。


幸子は、ゆうのギターに合わせて歌い出した。

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