ヒミツの恋【短編集】
「いい加減隠れて付き合うの、辞めにしない?」







けれど真由美はただ謝るだけ…






最初は…キツイ目で見られるかもしれない…
けど…ちゃんと護るから…




だから…






頑なにオッケーしてくれない真由美…





真由美は俺と、公に付き合いたくないの?
もっと一緒にいたくないの?







卑屈な考えが、頭の中でどんどん大きくなっていく。




俺は、もっと真由美と一緒に居たいんだ。





その想いで半ば強引に交換したネクタイ。






俺がネクタイをつけていなければ、追い回すやつらだって、誰かにやったんだって気付いてくれるだろう…






そうして諦めてくれれば…






そんな考えで交換したネクタイ…






この時の俺はその事が真由美を追い詰めてしまうなんて思いもしなかった…






真由美が離れていってしまうなんて…思いもしなかったんだ…
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