ヒミツの恋【短編集】
翌日、ネクタイをしていない俺に群がる五月蝿い女子の群れ…






その少し離れた所に偶然見かけた真由美の姿。





ついいつもの癖で目を逸らしてしまう。






そしてもう一度見て見ると、悲しげに俯く真由美の姿…






…隠れて付き合ってなければそんな顔させないで済むんだ。






こんな五月蝿いやつらに囲まれる事もなくなる…





そう思った俺は




「好きな子にあげたんだよ。文句ある?だから…いい加減付き纏わないでくれる?…俺の恋路の応援してよ。」






とうとう…言ってやった…





ア然とするやつらを残して、本当は真由美の元へ駆け付けたかったけど…





まだ、ダメだ。完全に諦めてくれたとわかるまで…
もう少しの辛抱…





そうして放課後まで様子をみよう。なんて…





自分の考えがどれほど甘いものかなんて気付きもしなかった。
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