ヒミツの恋【短編集】
諦めきれない俺は真由美の教室へと向かった。





今日会えないなら…明日…真由美に会いに行こう。





もう限界…




やっぱり真由美の事忘れられないんだ…






静まりかえった廊下で真由美の教室が近づくにつれて声が聞こえて来た…




『〜ッ!!…やだよぉ…本当はヤなのっ…うぅ…っく…ま…だ…好きっ…なのに…ひっく…忘れられ…いのにッ!』






そして大泣きする真由美の声が廊下にまで響き渡った…





…真由美…ごめんね…





悲しませて…苦しませてごめん…






俺達…同じ気持ちなら…まだやり直せるよ。





今度はもう…間違えない。見失わないから…






しばらくして、2人の女の子が教室から出てこようとする気配がして俺は隣の教室へと身を隠した。







静まり返る今日のドアを、開けた…






中には真由美が一人、窓の外を眺めていた。





振り向かない真由美は、俺だとは気付かずに話し始めた…
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