ヒミツの恋【短編集】
ぎょっとした顔をする和弘は、隣にいる女の人を見て慌てて話し始めた。






『えっと!この子は裕美ちゃん!小田切部長の娘さんで、部長の事迎えに来たんだよな!?』






私に問いかけてくる和弘に…ズキンと胸が痛んだ。







「………。」







『へぇ。小田切部長の!可愛いわね〜。私、てっきり谷口君の歳の離れた妹さんかと思ったわよ。』







妹…って…ムカつく!!






『高校生って事は…やだっ!私達と10歳は違うって事!?』








「10歳じゃなくて9歳です!」







ただでさえ歳の差気にしてるんだから、その辺は曖昧にしたくない。1ケタと2ケタじゃ大違いだっつうの!






睨みつける私を見て、焦る和弘と…クスリと笑う女の人…






『…若くていいわね〜。』






…言い方に刺があって、すごくねちっこい言い方…
私…この女…嫌いっ!!
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