ヒミツの恋【短編集】
『…ホント裕美ちゃんは……困った事言ってくれるね…。』





会いたいと思うのは…困らせる事なの?





私の気持ちは…和弘にとっては困るもの?





地面を見てた私は和弘の顔色を伺う様に見上げてみた…






横を向いて髪をガシガシと掻いてる姿が目に移る。







「…そんな…迷惑だった…?」






尋ねる私を見て、和弘は困った顔して笑った。







『…迷惑じゃ…ないよ?ただ…』





『裕美っ!?』






和弘が何か言いかけてたのを遮る様に聞こえて来た声に、私も和弘も体がピンっと伸びて直立不動になった。







「お父さん…」








お父さんが、会社の出入り口から出た所で私と和弘を凝視していた。







ヤバイ…
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