ヒミツの恋【短編集】
「―ッ!!」






立ち上がって私は部屋へ戻ろうとした。






『裕美?』






お母さんも立ち上がって私を心配そうに見てくるけれど、そんなお母さんにもいらいらしてしまう。






「…ご馳走様…」







そのまま部屋へ行こうとする私をお父さんの厳しい口調が追撃してくる。






『裕美!…わかったのかわからないのかどっちなんだ?ちゃんと答えなさい。』






わからないって言ったって、嫌だって言ったって…
どうせ駄目なんでしょう?






「…電話して夜までに帰って来てもいいか聞いてくる…。それでいいんでしょう?」







『…6時半までには家に帰ってくるんだぞ。』








6時半なんて…どんだけ早い門限なのよ!







お父さんなんて…








ダイキライ…
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