ヒミツの恋【短編集】
『裕美のお付き合いしてる人は、裕美が早く帰らなくちゃいけないとわかって、嫌がるような人?』





「そんな人じゃないよ。ただ…私の為に色々考えてくれてたかもしれないのに…」




和弘だってそんな遅くまで私と一緒にいようなんて考えてないかもしれない。





けど初めてなんだもの、せめて時間なんて気にしないで会っていたかったの。




『それを聞いて安心したわ…。大丈夫よ。きっと理解してくれるわ。』







お母さんの言葉がとげとげになってた心に染み渡る。






「ガッカリ…されないかなぁ…」







これが原因でもう誘ってくれなくなったりしないかな?






ポロポロと涙が零れてくる…







『裕美が好きになった人を信じてあげなさい。』





私は頷いて泣いた。







『お母さんもお父さんに何とか時間ずらせないかお願いしてみるから…ね?』
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