ヒミツの恋【短編集】
『裕美らしくないね。…何かあった?』






そう尋ねる真由美を呼ぶ声が聞こえた。






その方向をみると、そこには渉先輩の姿がある。





『ちょっと待ってて。』






微笑みながら話し掛ける真由美の顔がとても羨ましく映る。






『コレ、私と真由美からの誕生日プレゼント!』






まどかに包装されたプレゼントを渡される。






『一日早いけど、明日は会えないしね!』






「ありがとう。開けてもいい?」






そう尋ねる私の頭上から降ってくる声。






『…まどか…帰るぞ。』







中川が真後ろの席からまどかに声をかける。







『待って!裕美開けて見て!』







「家に帰ってから開けてみる!二人ともありがとう!あまり待たせちゃ悪いし、ほら早く帰って!?」






…私…ホント嫌なヤツ…






二人の幸せそうな姿を見ていられないんだ。






私の為にプレゼントまで用意してくれたっていうのに…






二人に見せ付けられてるように思っちゃってるの…
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