ヒミツの恋【短編集】
けれど私は和弘から目が離せない…





『とにかく…あっちに座ろう?』






私の手を取って拾ってた鞄を渡してくれる小林君。





そんな時、和弘がすごく怖い顔して立ち上がった。





そして女のヒトが顔をあげて和弘を見上げ、視線の先にいた私を振り返り見てくる。






「―ッ!…小林君ごめん!私…帰るっ!!」





『えっ!?ちょっ…小田切!?』






私はドアを開けて個室から飛びだし、そのまま走って店内を出た…





ひどい…







ひどいよ…







和弘とあのヒト…付き合ってたの?







なのに、私とも付き合って…







ちゃんと相手がいるんだったら、どうして私の事拒否してくれなかったの?







単なる罪悪感?







それともお父さんが怖かった?






私がお父さんに告げ口するような事すると思ったから?
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