ヒミツの恋【短編集】
『会いたくないだなんて、勝手に決めんなよ…
俺…もう飽きられたんだって思ってたんだぞ。』






「だって…和…弘が…
和弘から…一度だって…っく…好きとか…聞いた事…ない…もん…っく…。
同情…で、つき、付き合ってるのかなって…ひっく…思ったんだもんっ!!」






運転席側から腕を延ばして、私を引き寄せて…胸の中へと押し込まれる。







『アホ…同情だと?…好きでもないヤツと同情だけで付き合えるワケねーだろう…』








胸の中からだと和弘の声が少し低く響いて聞こえる…





『…好きだったから…キスしたってどうして思わない?寝ぼけてようが、何とも思ってないヤツにはキスなんかしねーよっ。』






…キスしたのは…和弘じゃない…私だったから…





和弘にキスしたのは…私からだったから…
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