ヒミツの恋【短編集】
『あはは…わかったよ。任せて。じゃあ行こうか。』




「う、うん…」





ヒラヒラと手を振る二人を恨めし気に見ながら立ち上がる。





チラッと中川君を見ると…





珍しく起きてて、いつかの時みたくほお杖をついてこっちを見てた。





けど、それも一瞬ですぐに目を逸らされ、中川君はまた突っ伏してしまった。





ズキン…





なんか…シカトされたみたいで嫌だな…





裕美と真由美の態度で、私が小林君を好きだって勘違いされたりしてないかな…





誰に勘違いされても構わないけど、中川君だけにはそう思われたくないのに…






担任が渡して来たプリントは意外に量が多くて小林君が半分持ってくれた。





『やっぱり一緒に来て良かったな。一人じゃ重かっただろうし。』




「そうだね…」





小林君は善意で手伝ってくれてるのに、私の頭の中はさっきの中川君の態度でいっぱい。
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