ヒミツの恋【短編集】
…嫌われちゃっ…た…よね…







じわっと視界が滲む。






バチがあたったんだ…





独り占めしたいなんて思ったから…





ポタっ







階段に落ちる涙…






もう…中川君に挨拶出来なくなっちゃった…





心配もきっとしてくれない…









『何やってるのっ!』






甲高い怒鳴り声が響いた。





裕美が私の箒を奪って、真っ赤な顔してグイグイと押してくる。






『早く追い掛けて…それでちゃんと謝りなっ!!じゃなきゃ…誤解されたままだよ!!』






「だって…傷つけて…」






『恥ずかしくてあんな事言っちゃったんでしょ!?私にからかわれて、つい思ってもないこと言っちゃっただけでしょ!?』







「裕美…ごめ…隠してて…」






『いいからっ!私の方こそからかってごめん!とにかく早く追い掛けてっ!!』
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