ヒミツの恋【短編集】
心配する二人と強引に別れて図書室へと向かった。





渉…もう来てるかな?





この騒ぎに気付いてるのかな?






気に病んでなければいいな。






そう思って、図書室へ向かう。







角を曲がれば図書室…そこで、渉の声を聞いた。





『いい加減にしてくれよっ!』





珍しく声を荒げている。





『それはこっちの台詞!どうして?どうして私じゃダメなの?』





声で誰かわかってしまう。今日一日中聞かされた先輩の声だ。





『そんなのわかんねーよ…。ただ…俺は別の子が好きなんだ…。』





『だから…それが誰なのか聞いてるのっ!…渉と釣り合うような子なら諦めるから…』






釣り合うような子なら…





厳しく問い詰められてた私は…違うって事だ…
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