ヒミツの恋【短編集】
『何言って…』





動揺してる渉の声が廊下に響いた…





『だからっ!…“ちょっといい男だから一緒にいただけだ”って…。私…好きなのか聞いてみたよ?そしたら…』







『…そしたら…?』





『…“好きでもなんでもない”って…』





言ってない…私はそんな事言ってない。
じゃあ誰が…?
まさか渉には他にも付き合ってる人が?






『…はは…何言ってんの?…誰の話?』





渉の問いかけに黙る先輩…





『…やっぱりな…誰が好きなのかわかりもしないで、適当な事言ってんじゃ…『図書委員の子だよっ!…昨日ここにいた…真由美とかいう子だよ。』







頭を殴られたかのような衝撃をうけた。






…言ってない。





私は…そんな事…一言もいってないっ!!
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