SWEET HOLIC《１》～イケメン専務の甘い独占欲～

克己の車で結生さんの邸宅がある田園調布に向かう。



「凄い…」



セレブの住む街・田園調布。


私の育った下町と同じ東京なのに全然…雰囲気が違う。


場違いな所に来たかなと躊躇った。



「どうした？」


「私…大丈夫かな？」


「何が？」


「私…セレブじゃないし」


「俺と結婚すればお前はセレブの仲間入りだ…粗相がないように俺がフォローしてやるから安心しろ」



「…女には優しいな…克己」



「うるさいっ」


後部座席に座る結生さんが私たちの様子を伺い、冷やかす。



克己は少しだけ頬を赤らめて言い返した。