SWEET HOLIC《1》~イケメン専務の甘い独占欲~
母の性格が俺たち自身の生活を追い詰めた。



食事も食べれず、空腹の日々。



夜空から粉雪が紙ふぶきにように舞い降りてきた。



寒さを凌ぐだけの服だって着ていない。


吐いた息が白く濁っていく。



自分の力のなさを恨んだーーー・・・



所持金の残り僅か…

シャッターの閉まった店が並ぶ古びた商店街をあてもなく歩く。

俺たちは明かりの点る一軒の店を見つけた。


それが、蘭莉の父親が営むラーメン店だった。


< 30 / 237 >

この作品をシェア

pagetop