SWEET HOLIC《1》~イケメン専務の甘い独占欲~
「しっかりと憶えています。妙に親子揃って品があるのに所持金200円だったから…」



「そうだよ。その子供が俺だ…ずっと返そうと何度も店に足を運んだが…返せなくて…19年経ってしまった」



「…別にいいのに」



「良くない…お前のブタの貯金箱を壊して、出してきた350円だ」


専務は私以上に当時のコトを鮮明に憶えていた。



「律儀って言うか…」



「お前だってちゃんと憶えてるじゃないか」



「お客様として…印象に残ってただけです…それよりもお母さんがお元気ですか?」




「あれから3ヵ月後に事故で亡くなった…」





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