無限大
ともき
「おはよー」



「はい、おはよう。朝ご飯、できてるわよ」



「うん、ありがとう」



…僕、大沢ともき。どこにでもいる、ちょっと泣き虫な中学2年生。



実は僕…



いじめられてます。



上靴を隠されたり、教科書に落書きされたり…そのくらいならまだ我慢できるんだけど…トイレに閉じ込められて水をかけられ、頭からビショビショにされたときはさすがに…我慢した。



…あれ?



何も言い返せない性格。


僕は僕が嫌いだ。



毎日が辛い。



そんな僕に吉報が届いたのは、先週のことだった。



「ともき、お父さんが転勤することになってね、引越ししなきゃいけないから…悪いけど転校することになるわよ」



「え?残念だな…う…うんわかった!」



「本当にごめんね、友達と離れることになっちゃって」



お母さん、お父さん、ナイスだよ!やったぞーこんな最悪な学校生活からおさらばできるなんて!やっほーい!!僕はツイてるぞ!!


と心の中で叫んでいたのは内緒。



土曜日。昨日、全校生徒の前での転校の話しを終え、ついにこの日にたどり着いた。



…引越し当日。
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