あしたのみらい


しばらくして、チャイムが鳴った。

みんなハッと我にかえる。

もちろん、私もだった。

一気にザワザワしだす教室。

「さっきの大丈夫なのかなー」

「分かる~ッ」

「ねぇねぇ、明日遊べる?」

「じゃ、3時に中央駅集合~」

キャッキャとみんな騒ぎ出した。

なんでみんなこんなにさわげるの―?

私なんかこんなに放心状態なのに―。

「ハァイ席着いてー!じゃあ気持ち入れ替えて~!国語しまーす」






はぁ、疲れた。

「ただいま~……」

お母さんはいつも通りに「おっかえっりぃーッ」と叫ぶ。

お父さんは。

また。

新聞を目の前に広げ、眼鏡をいじくりながら、返事さえしてくれなかった。

「ただいま!!」

お父さんに向かって言う。

「……」

……ッ。

何で…ッ何でよ……ッ!!

その気持ちは、
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