あしたのみらい
そばにあった赤い自転車に飛び乗る。

ペダルを力いっぱい踏んだ。

ゆっくり動きだす自転車。

どんどんスピードは速くなって、景色が流れてゆく……。

涙をボロボロ流しながら走ったから、まわりの人が驚いて振り向く。

でも、こぎ続けた。

向かう先は、ただ一つ………。






孝一くんの、病院だった。



< 106 / 147 >

この作品をシェア

pagetop