あしたのみらい
私は大きな声で孝一くんに呼び掛ける。

「ありがとう」

孝一くんに、分かってもらえたかな。

帰ってきたら、お父さんに話しかけてみよう。

どきりと心臓がなるから、緊張しているのだろう、すごく。

でも、話しかけてみたいと思っている自分が

心の中で増え続けているから。

話しかけよう。

絶対に、私あきらめないから。

孝一くんが見ててくれるなら、それでいい。

見守っててね。

私は絶対、孝一くんがいやがる事しないよ。

だから、孝一くんも、笑ってて。

お願い……。

私、頑張るから。

孝一くんの笑ってる顔が、もう一回みたい。

綺麗なあの笑顔を独り占めできる優越感を

もう一回…、感じてたい。

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