あしたのみらい
「……早沢?お前は悪くな、」

「全く!」

バタン!

「青井くん?何か言った?」

「……いや、…悪いな、うちの母さん恐いんだ」

「ううん…!注意できなかったし…」

仕方ないよ、ね?

うん、仕方ない!

仕方…、ない?

う~ん…。

仕方ない、のかな?

怒られたのは、明らかに仕方なくないでしょ。

私達が騒いでたからだし。

これで仕方ないっていうのは………。

都合よすぎなのかなぁ。

う~ん、と悩んでいるとポンっと頭をなでられた。

「………青井くんっ?」

青井くんが…、どうして、私の頭なでてるの?

「………あ、いや、ゴメン、何か悲しそうっていうか、悩んでたから」

「……恥ずかしい事、言わないでよ」

湧き上がってくる何かを押し殺すように言葉を紡いだ。
< 12 / 147 >

この作品をシェア

pagetop