あしたのみらい
「みなさん静かにしてください!」

教頭先生の怒鳴り声が響くたび、体育館は騒がしくなっていく……。

みんな、馬鹿ですか?

あとで怒られることなんて、分かってるくせに……。


―2分くらいして、やっと落ち着いた体育館。

教頭先生が、始めの言葉を長々と語り出し、第2のおしゃべりタイムに差し掛かっていた。

全然気にしないといった様子で校長先生にマイクが渡され、こないだ見たというTVでの学級崩壊のニュースの話をしていた。

だぁれも真面目に聞いたりしてないなぁ………。

―一人を除いては。

私の斜め前。真っ黒のロングヘアーをお団子にして校長が立つ所をまっすぐに見ていた。

―浅代 舞華―。

細いフレームの赤いメガネをして、誰とおしゃべりする様子も全くない。

隣、つまり私の前の子は隣のクラスの子に仲良しがいたらしく、ペチャペチャとガールズトークの真っ最中。



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