あしたのみらい
―帰り道。

私は愛と2人で帰っていた。

愛は不運にも担任は佐伯らしく、早速めまいや吐き気を覚えたと訴えている。

「あれ?佐伯辞めてないの?教育委員会がどうとか言ってたのに…」

「何か、アイツお偉いさんの前ではいい人ぶってたんだって。だから辞めなくて済んだって」

「ふぅん」

「でもさ?ホントに嫌な奴なんだよ!今日なんかね、うちのクラスの女子らの会話に割り込んできてんの!ほんとに泣きたくなってたよ」

「愛も苦労してんねぇ」

「何?それ」

「なんでもないよ?」

「ふふふ」

本当に、みんな少しずつの悲しみや不安は持ってるんだよ。

それなら、私はこれから悲しみを感じないかもしれないじゃない!


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