あしたのみらい
結局、お母さんとお父さんたちがこの晩、帰ってくることはなかった。

だからしっかり鍵をかけ、誰もいないリビングに向かって声を出す。

「行ってきます」

おぼつかない足どりで、愛との待ち合わせ場所へと向かう。

「おぉ~い、みーらい!早く行こう」

私はおもいきり明るい顔で言った。

「おっはよー!」

二人で、キャッキャッ笑って歩いているうちにわりと早く学校に着いた。

「「じゃーね」」

ガラリ。

ザワザワしていた教室が、

シンと静まった。

そしてみんなの視線が一気に私に注がれる。

そしてまたみんなザワザワに戻った。

明らかに何かある……。

ふと目をやった黒板には、信じられない事がつづられていた。

…………………

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