あしたのみらい
―なにも、思い出せない。

何かが決壊したように私は泣いた。

ボロボロとあふれる涙を止めることも拭うことも何で泣いているかも、

何もわからない………。



どのくらい時間が経っただろう。

空は夕焼けに染まり、私はアスファルトの上で涙でぐしゃぐしゃのまま座っていた。

立ちあがると、グラリと目の前の景色が揺れる。

私は体勢を立て直して家路についた。

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