甘彼氏【短編】
それから悠と私はなんとなく気まずくなって喋んなくなった・・・
悠は私のことなんか気にしてないみたいに
クラスの女の子たちにチヤホヤされちゃってる・・・
なんなの!?

とか思うけど私が言う身分ではない・・・


悠・・・戻ってきてよ・・
甘い言葉を言ってよ・・
笑顔を見せてよ・・・・・

「・・・っ・・・ふ・・ぅぅぅ」

私は声を必死に殺してだれもいない階段の裏で泣いた・・・

「ゆぅ・・・ぅぅっ」

こんこんこんこんこん・・・・

だれかの足音が近づいてくる・・こんなかっこ悪いとこ見られたくない・・・

「澪?泣いてるの?」

・・・・悠?悠の声だ・・・

振り返りたいけど・・振り返れないよ・・・

「悠?」

私は悠の名前を呼んでみた。呼んだら涙があふれてきた・・・

「澪っ」

悠はそういって私のことを後ろから抱きしめた・・・

「俺、ごめんな?ヤキモチで・・・みっともないよな・・・」

「っ・・ふっ・・ぅぅぅ~」

私は悠のほうを向いて悠の胸で泣いた・・・

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