もう一度ここで
青葉悠里、ゆっちゃんとは
中学の頃もバスケ部仲間だった。
「5番!マーク!」
「ゆっちゃん!」
その日の試合、
ゆっちゃんは相手チームから
徹底的にマークされていた。
常に2人ディフェンスがついていて
それを振り払うだけで精一杯だった。
だけど、私達は完全にワンマンチームで
ゆっちゃんに頼りきりで
そんな精一杯のゆっちゃんに
ボールを集めるしかなかった。
そして、第3ピリオド。
「5番マーク!」
「ゆっちゃん!ボール!」
ここで私が決めれば
少しは負担を減らせる。
でも、目の前には高いディフェンス。
打てない…!
「晴!」
後ろから聞こえた、ゆっちゃんの声。
そして私は、パスを出した。