天使たちの過ごした日々【神前悧羅学院】
そんな顔を見られたくなくて俯きながら搾り出すのがようやくで。
そんな私の肩に紫の手が触れる。
その手の温もりを感じながら、
私は暫く俯いたまま時間をやり過ごしていた。
涙が……止まるまで……。
距離は私の心が生み出したもの。
私の心の弱さが招いたもの。
紫も彩紫も最初から何処にも遠くには行っていなかった。
こんなに近くで触れることも出来たのに、
何処かとても遠い、会うことも出来ないところへ
行ってしまったような気がしてた。
でも……それも今まで。
これからの私たちの新しい一歩を
大切に……この先は歩いて行きたい。
紫の想いを
……叶えるために……。
*
……神前に新しい風を……
*
そんな夢を私も紫と彩紫と共に見てみたくて……。
そして……何時か……私は奏でたい。
この時の想いの全てをメロディーに託して……、
友情の協奏曲として…全てを語れる日を夢見ながら……。
……紫……、
お前の抱いた夢を一番近くで私にも見せて欲しい。
……彩紫と共に……
少しでも長く
……君と過ごしていたいから……。