天使たちの過ごした日々【神前悧羅学院】
HBW制度。
導入に向けて紫が理事会に提出しやすいために、
企画書を作る日々。
学校の授業は滞りなく終わらせて、
放課後から資料を集め、各校の現状を自分自身で見極めるために
視察に出向く。
昂燿校だけの革命に手一杯の紫の手助けに、
少しでもなりたいから。
KINGとして各校の寮を訪問する形式をとれば、
紫よりは身動きがとりやすい。
そんな生活は私の睡眠時間を日に日に削った。
そして今朝がた完成したばかりの企画書に
張りつめていた糸が急に切れてしまったように倒れた私。
「紫蓮……それでも私は満足しているのですよ。
こんな私にも、可愛い紫の為に出来ることがあるのですから」
そう言いながら再度微笑みかける。
そう……だから紫蓮……、
今は私の隣で見守ってください。
私の命が……終えるその日まで……。
その日が少しでも遅れるように。
紫蓮……一日でも長く、
貴方の傍で微笑んでいられるように。
私は……運命に逆らい続ける。
この夢が……願いが成就しますようにと。
だから神様……今少し私に時間を下さい。
私の想いが架け橋となるその日まで。