新聞配達物語
街角ちある酷く寂れた新聞屋さん
一応、約束の15分前には来てみたものの今さらながらやめときゃよかったと後悔する
大手の新聞を取り扱ってはいるようだが…なんと言うのだろうか、雰囲気がどんよりとしている
だが3000円という時給に目が眩んだ俺は深呼吸するとドアをノックした
「すいません…」
静かな部屋の中に静かな俺の声が響いた
誰もいないのかと思いつつももう一度、今度は大きな声で言ってみた
「すいませーん!」
すると奥の方からドタドタと足音が聞こえ、それはどんどん大きくなっていった
「あなたが新しいバイトの方ですか〜!私は志村涼子言います〜!あら、イケメンやないのぉ〜!もうおばちゃん惚れてまうで〜!?」
関西弁のおばちゃんが弾丸トークなるものをかましてきた
「よ、よろしくお願いします…」
「ま、こんなとこじゃあれやし中入ってな!」
はいと返事をする前におばちゃん…志村さんは俺を中に連れ込んだ