あの加藤とあの課長
『うーん。』
目の前の唐揚げをつつきながら唸ると、増田ちゃんが眉間に皺を寄せる。
『何を躊躇うんですか? もう2人は立派な公認カップルなんです。』
『いやぁ…、だって課長忙しそうだし…。』
昼休みとはいえ、完全なプライベートではないと判断し、役職呼びした私。
増田ちゃんは、それがさらに気に食わなかったらしい。
『デートくらいはしてるんですよね? お盆休みだってあったんですし。』
『んー? ううん、してない。』
『は!?』
してない。
いろいろと立て込んでしまって忙しくて、お互いそんな余裕も持てず。
お盆休みは、私が煌と帰省してしまったから、会うにも会えなかった。
『有り得ない…。』
『別に毎日会えるし…。』
『加藤さんは欲がないんですか!』
『そうかも。』
へへへと笑った私に、増田ちゃんはさらに溜め息を吐き。
『本当に付き合ってるんですよね?』
『うん。』
『なんか、カップルらしくないです。』
カップルらしくないって。
『それでいて、課長が可哀想です。』
目の前の唐揚げをつつきながら唸ると、増田ちゃんが眉間に皺を寄せる。
『何を躊躇うんですか? もう2人は立派な公認カップルなんです。』
『いやぁ…、だって課長忙しそうだし…。』
昼休みとはいえ、完全なプライベートではないと判断し、役職呼びした私。
増田ちゃんは、それがさらに気に食わなかったらしい。
『デートくらいはしてるんですよね? お盆休みだってあったんですし。』
『んー? ううん、してない。』
『は!?』
してない。
いろいろと立て込んでしまって忙しくて、お互いそんな余裕も持てず。
お盆休みは、私が煌と帰省してしまったから、会うにも会えなかった。
『有り得ない…。』
『別に毎日会えるし…。』
『加藤さんは欲がないんですか!』
『そうかも。』
へへへと笑った私に、増田ちゃんはさらに溜め息を吐き。
『本当に付き合ってるんですよね?』
『うん。』
『なんか、カップルらしくないです。』
カップルらしくないって。
『それでいて、課長が可哀想です。』