あの加藤とあの課長
「俺のだーって言いふらしたいんだけど。」
「十分言いふらしてるでしょ。」
何度も一緒に出社してるし、何度も一緒に退社だってしてる。
社食でお昼を一緒に食べることもしばしば。
おかげで私の部署内では周知のこととなっている。
「陽萌。」
「なぁに?」
だんだんと覚めてきた頭で、1度家に帰って…とこれからのスケジュールを立てながら生返事をすると。
「好きだよ。」
恥ずかしげもなく言われたその台詞にキュンとしながら口を開いた。
いくつになっても、こうした真っ直ぐな言葉は嬉しいものだ。
「私も。」
好きという感情を、最後に抱いたのはいつだったろうか。
ましてや愛してるだなんて、そんなのは未知のもの。
目の前の好きでもない彼氏にキスをされても拒むことなく受け入れる私。
いつからこうなってしまったんだろう…。
会社に行く際家に寄ってもらって、急いで服を着替える。
そのときに見つけた独占欲の象徴に溜め息を吐く。
「見えないところでよかった。」
そう呟きながら胸元の紅い花を隠した。
「十分言いふらしてるでしょ。」
何度も一緒に出社してるし、何度も一緒に退社だってしてる。
社食でお昼を一緒に食べることもしばしば。
おかげで私の部署内では周知のこととなっている。
「陽萌。」
「なぁに?」
だんだんと覚めてきた頭で、1度家に帰って…とこれからのスケジュールを立てながら生返事をすると。
「好きだよ。」
恥ずかしげもなく言われたその台詞にキュンとしながら口を開いた。
いくつになっても、こうした真っ直ぐな言葉は嬉しいものだ。
「私も。」
好きという感情を、最後に抱いたのはいつだったろうか。
ましてや愛してるだなんて、そんなのは未知のもの。
目の前の好きでもない彼氏にキスをされても拒むことなく受け入れる私。
いつからこうなってしまったんだろう…。
会社に行く際家に寄ってもらって、急いで服を着替える。
そのときに見つけた独占欲の象徴に溜め息を吐く。
「見えないところでよかった。」
そう呟きながら胸元の紅い花を隠した。